【高配当株投資】テクノフレックス(3449)銘柄診断

なにわらいふ
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配管継手の大手・テクノフレックスをご紹介します

こんにちは!なにわらいふです。

私は米国インデックス投資を軸に日本の高配当株に投資するスタイルを取っています。

この記事では、なにわらいふが保有する高配当銘柄のレポートをお伝えしています。

今回紹介するのは、継手配管大手のテクノフレックス(東証S:3449)です。

配当利回りは2021年12月実績で3.76%です。

テクフレックスのポイント
  • 配当利回りは直近実績で3.76% 予想では4%超えも
  • ビル設備用配管フレキシブル継手の日本シェアトップ
  • 高い技術力で自然災害にも強い製品を送り出している
  • 営業利益率、有利子負債比率、自己資本比率などは業種平均よりも良い数字
  • 今後もインフラ需要の高まりから安定成長&会社存続を見込めそう
注意

本記事では特定銘柄の情報を取り扱っています。投資判断は自己責任でお願いいたします。

▼Contents

テクノフレックス 企業情報

会社概要

テクノフレックスの創業は1977年。各種設備配管に用いられる管継手のサプライヤーとして社会のインフラを支えている企業であり、ビル設備用配管フレキシブル継手で首位を走ります。

継手以外では、樹脂製品の展開や介護事業にも参画し、貯水機能付給水管の「マルチアクア」は防災や減災の社会ニーズにこたえる製品として大きな注目を集めています。

決算月は12月です。

主力ビジネスと売上高構成(2021年12月期有価証券報告書)

事業領域売上高比率(%)売上高(千円)
継手事業60.311,842,011
防災・工事事業20.03,944,390
自動車・ロボット事業10.72,101,180
介護事業8.41,645,267
その他(不動産賃貸)0.5100,153
合計10019,633,003
2021年12月期テクノフレックスセグメント別売上高
※売上高は外部顧客への売上高を反映

株価チャート

出所:Yahoo!ファイナンス

IPO前後はコロナショックも加わり、株価が乱高下していますが、直近は1000円前後で安定しています。

業績(IRBANK)

業績はじめ、各種財務状況はIRBANKより引用します。

売上高

202112_3449_売上高
出所:IRBANK

2017年には関連する会社の株式を取得し子会社化しています。

その後は180億~200億程度をコンスタントに売り上げています。

営業利益率

製造業の売上高営業利益率は10%を切る企業も多いですが…

202112_3449_営業利益率
出所:IRBANK

テクノフレックスは10%超えを維持しています。

純利益

202112_3449_純利益
出所:IRBANK

純利益の額は順当に右肩上がりではありませんが、手堅く残していますね。

財務・CF

財務状況とキャッシュフローを見ていきます。

純資産

202112_3449_純資産
出所:IRBANK

純資産は、総資産から負債を差し引いたものです。企業にとって純粋な資産に当たります。

純資産は右肩上がりで増え続けています。

有利子負債比率

有利子負債比率を見る際は、まず業種別平均を確認します。

テクノフレックスは『金属製品製造業』に該当し、業種別平均値は52.39%(※1)です。

202112_3449_有利子負債比率
出所:IRBANK

有利子負債比率は業種別平均値より小さな値です。

利益を出して、その分を返済還元に充てている姿勢が見て取れます。しかしその分、設備投資額が小さくなっていないかどうかも確認のポイントです。

(※1)参考:e-Stat『中小企業実態基本調査 令和2年確報(令和元年決算実績)2021年7月29日

自己資本比率

202112_3449_自己資本比率
出所:IRBANK

業種別の平均値は約50%です。現在は概ね70%近くを維持できています。

現預金

202112_3449_現金等
出所:IRBANK

厚めに現金を持っているなという印象です。

フリーキャッシュ・フロー

202112_3449_FCF
出所:IRBANK

新型コロナの影響を受け、202112月期フリーキャッシュ・フローはマイナスに転じてしまいました。

特殊要因を除けばFCFは毎期プラスです。

株指標・株主還元の方針

時価総額

時価総額はその時の株価で変動しますが、おおむね215億円前後で推移しています。

PER

直近のPERは2020年12月以降、約10倍程度で推移しています。

配当金の推移

202112_3449_配当推移
出所:IRBANK

1株配当はほぼ右肩上がりですね。増配傾向にはあると思います。

配当性向

202112_3449_配当性向
出所:IRBANK

増配をしていますが、配当性向は40%前後。2020年12月期はコロナの影響があり前年比減益であったものの、株主へは増配という経営判断をしています。

配当性向は高ければ高いほどいいというわけでもありません。多くの企業が20~40%程度を目標に掲げていますので適正な水準であると考えます。

今後の成長性について

GAFAMのようなビッグな成長、IoTインフラ企業のような規模の大きい成長も見込めないと思います。

ただ、その規模の大きいインフラ整備には多大な資材が必要になり、その配管継手には間違いなくテクノフレックス製品がどこかに使用されるはずです。

時代の先頭を走る企業ではないかもしれませんが、その技術や時代の進歩に合わせて受注額を拡大していく企業だと見ています。

また、日本は地震や津波、土砂災害、火山災害をはじめとする自然災害が多い国です。この自然災害が多い国で高レベルなインフラが整備されていることを鑑みると、今後の日本でも必要になってくる企業だと感じます。

直近の話題(2022年7月)

業績予想の上方修正

2022年7月14日に業績予想の修正に関するお知らせ(上方修正)がリリースされました。

本修正は、主力の継手事業の伸びに加えて、連結子会社の吸収合併による税効果であるとされています。通期の業績予想は据え置いています。

中国上海市のロックダウンにより出荷が制限されており、事業環境は厳しいですが、コロナ後は回復してくるのではと考えます。

配当金の増配

業績の上方修正と同時に中間配当金および期末配当金の増配が発表されました。

この増配は、業績上方修正に伴う株主還元によるものと思われます。

まとめ 世界のインフラを支える技術力の高い企業

テクフレックスのポイント
  • 配当利回りは直近実績で3.76% 予想では4%超えも
  • ビル設備用配管フレキシブル継手の日本シェアトップ
  • 高い技術力で自然災害にも強い製品を送り出している
  • 営業利益率、有利子負債比率、自己資本比率などは業種平均よりも良い数字
  • 今後もインフラ需要の高まりから安定成長&会社存続を見込めそう

テクノフレックスは配管の継手という、あまりなじみのない企業ではあります。

しかし昨今の自然災害の多さや日本のインフラの老朽化という課題を考えると今後も需要が高まってくると考えられます。

水道やガスといったインフラは必要不可欠なものであるため、配管継手の安全性の担保はますます重要になってくると考えられます。

この時に阪神淡路大震災や大きな災害時でも継手は漏れ等なくしっかりと役割を果たしたという実績をアピールすることで着実に受注につなげていけると思います。

株価が急伸することは考えにくいですが、安定的な株価推移が見込めると思います。

エネルギーインフラは、人が移動しなくなったとしても必要な産業であります。今後も安定した業績が期待できますね。

それではっ!